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2016年桜の開花・満開予想(第1回)を発表
2016年1月14日
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日本気象株式会社は、1月14日に2016年第1回桜の開花・満開予想を発表しました。北海道から鹿児島までの全国約1000か所の桜の名所、及び各都市のソメイヨシノについて、今年の開花・満開予想を行っています。
すべての地点の開花・満開日の予想は、天気・防災総合サイト「お天気ナビゲータ」にて無料掲載し、今後随時更新いたします。

天気総合サイト「お天気ナビゲータ」桜ナビ
2015年桜開花予測の精度検証結果「2015年第1回発表(1月14日)時点で、東京・大阪は誤差0日」
2016年の桜の開花傾向について
2016年第1回桜開花予想マップ
[2016年1月14日発表]
北日本では、9月は平年並み、10月は平年より気温が低く、11月及び12月は平年よりかなり気温が高くなりましたが、元々寒い地域のため休眠打破への影響はそれほどありませんでした。1月は平年並みか平年よりやや高い気温が予想されています。 開花時期は平年より早くなるでしょう。
東日本・西日本では、11月及び12月が非常に暖かくなったため、例年と比べ1~2週間程度休眠打破が遅れる見込みです。1月は、平年よりやや高い気温が予想されています。休眠打破後の気温の上昇により、生長の出遅れはある程度取り戻せる見込みです。 東日本では、開花時期は平年並みか平年より早くなるでしょう。
一方、西日本では、開花時期は概ね平年並みですが、元々気温の高い九州南部では秋から冬にかけて十分な寒さが無く休眠打破が大幅に遅れたため、開花時期も平年より遅くなる見込みです。特に鹿児島では、開花が記録的な遅さとなる可能性があります。
3月22日には、全国に先駆けて、東京・名古屋・甲府で開花する予想となっています。

開花メーター
「開花メーター」は、春に開花や満開を楽しむだけでなく、開花までの過程も楽しむために、現在桜が開花・満開を迎えるまでのどの段階にあるかを指数化した情報です。
今シーズンは、開花してから満開までの状態「満開率」と休眠打破以前の状態「覚醒率」の掲載を新しく始めました。
[2016年1月14日発表]
1月11日時点では、覚醒率の最下位は、鹿児島の39.5%で大幅に出遅れています。一方、北日本などの寒い地域では既に100%に到達し、休眠打破を終え生長段階に移行しています。
生長率の1位は、室蘭の15.3%ですが、現在14.0%で2位の盛岡が1月中旬のうちには追い抜いてしまう見込みです。
開花メーター
開花メーターについて
桜の花の元になる花芽は開花前年の夏につくられ、休眠・覚醒(休眠打破)・生長を経てはじめて開花します。
開花メーターは、開花予想日を元に算出した日本気象独自の情報です。
桜の花芽は、北日本など寒い地域の方が、早く休眠打破を終えて生長段階に入るため、始めのうちは覚醒率・生長率が高くなります。
全国の開花メーター
 http://s.n-kishou.co.jp/w/sp/sakura/sakura_yosou.html
桜開花メーターについて(pdf)
Pepperの桜開花予想
日本気象のPepperが全国主要都市の桜の開花傾向を解説します!


2016年の各地の開花・満開予想日
都道府県地点開花予想日満開予想日平年開花日
北海道・東北地方
北海道室蘭5月2日頃5月7日頃5月6日
北海道函館4月26日頃5月1日頃4月30日
北海道札幌4月29日頃5月3日頃5月3日
青森青森4月19日頃4月23日頃4月24日
岩手盛岡4月13日頃4月20日頃4月21日
宮城仙台4月6日頃4月11日頃4月11日
秋田秋田4月14日頃4月18日頃4月18日
山形山形4月10日頃4月14日頃4月15日
福島福島4月4日頃4月8日頃4月9日
関東・甲信地方
茨城水戸3月29日頃4月5日頃4月2日
栃木宇都宮3月28日頃4月4日頃4月1日
群馬前橋3月27日頃4月3日頃3月31日
埼玉熊谷3月26日頃4月1日頃3月29日
千葉銚子4月1日頃4月8日頃3月31日
東京東京3月22日頃3月29日頃3月26日
神奈川横浜3月25日頃4月1日頃3月26日
山梨甲府3月22日頃3月29日頃3月27日
長野長野4月4日頃4月10日頃4月13日
北陸地方
新潟新潟4月6日頃4月11日頃4月9日
富山富山4月2日頃4月7日頃4月5日
石川金沢4月3日頃4月9日頃4月4日
福井福井4月2日頃4月7日頃4月3日
東海地方
岐阜岐阜3月23日頃3月30日頃3月26日
静岡静岡3月25日頃4月2日頃3月25日
愛知名古屋3月22日頃3月31日頃3月26日
三重3月28日頃4月1日頃3月30日
近畿地方
滋賀彦根4月1日頃4月8日頃4月2日
京都京都3月26日頃4月3日頃3月28日
大阪大阪3月28日頃4月4日頃3月28日
兵庫神戸3月28日頃4月5日頃3月28日
奈良奈良3月26日頃4月1日頃3月29日
和歌山和歌山3月27日頃4月3日頃3月26日
中国地方
鳥取鳥取3月28日頃4月5日頃3月31日
島根松江3月29日頃4月5日頃3月31日
岡山岡山3月28日頃4月4日頃3月29日
広島広島3月26日頃4月4日頃3月27日
山口下関3月26日頃4月4日頃3月27日
四国地方
徳島徳島3月29日頃4月5日頃3月28日
香川高松3月28日頃4月5日頃3月28日
愛媛松山3月25日頃4月4日頃3月25日
高知高知3月24日頃3月31日頃3月22日
九州地方
福岡福岡3月23日頃3月31日頃3月23日
佐賀佐賀3月26日頃4月3日頃3月24日
長崎長崎3月24日頃4月2日頃3月24日
熊本熊本3月24日頃4月1日頃3月23日
大分大分3月25日頃4月4日頃3月24日
宮崎宮崎3月29日頃4月6日頃3月24日
鹿児島鹿児島4月5日頃4月14日頃3月26日
地方ごとの傾向
地方 傾向
北海道地方

開花は、平年より早い

9月から11月にかけては概ね平年の気温で、12月はかなり高めでした。 休眠打破が平年より早く、休眠打破後は平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年より早い。
東北地方

開花は、平年より早いか、かなり早い

9月及び10月は平年並みの気温で、11月及び12月は平年よりもかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年より早いか、かなり早い。
関東甲信地方

開花は、平年並みか、平年より早い

9月及び10月は平年並みの気温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並みか、平年より早い。
東海地方

開花は、平年並みか、平年より早い

9月及び10月は平年並みかやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並みか、平年より早い。
北陸地方

開花は、平年並みか、平年より早い

9月及び10月はやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並みか、平年より早い。
近畿地方

開花は、平年並み

9月及び10月は平年並みかやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並み。
中国地方

開花は、平年並み

9月及び10月は平年並みかやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並み。
四国地方

開花は、平年並み

9月及び10月は平年並みかやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は、平年よりやや高めの気温が予想されるため、開花は平年並み。
九州地方

開花は、平年並みか平年より遅い

9月及び10月は平年並みかやや低温で、11月及び12月は平年よりかなり高めでした。 休眠打破後は平年よりやや高めの気温が予想されるが、休眠打破が大幅に遅れる地点もあり、開花は平年並みか、平年より遅い。

日本気象の桜開花予想の方法について
桜の開花の仕組み
桜の開花・満開時期を左右するのは、前年の秋からの気温の推移です。桜の花の元となる花芽は開花前年の夏につくられ、
①休眠 ②生長
の2つの過程を経て開花に至ります。花芽は形成されてもすぐには生長せずに、まず休眠に入ります。これは寒く日も短い冬を生き抜くためのもので、桜以外でも温帯の植物の多くに見られる性質であり、冬を前に自ら葉を落とし生命活動を最低限に抑えます。そして、秋から冬にかけて一定の低温(-5~15℃)にさらされると春が近づいていることを感知して覚醒(休眠打破)します。休眠打破後は生長段階に入り、春先の気温の上昇に伴い開花へ向かって生長していきます。この段階になると気温が高いほど生長の度合いも大きくなります。
休眠中は花芽に見た目の変化は現れませんが、生長段階に入り開花が近づいてくると花芽は徐々に膨らみ始め、次第に花芽の先が黄緑がかってきて、開花直前には花びらが垣間見えるようになります。
予測の方法について
桜の開花・満開予想には、ソメイヨシノの開花・満開時期を予測する過去の研究を基に考案した、日本気象株式会社独自の予測式を用いています。
秋から冬にかけての低温や、桜の生長状態、積算温度を計算し、予測地点ごとの過去データをもとに、その地点の開花・満開の予測日を算出しています。
日本気象では、春に開花や満開を楽しむだけでなく、こういった開花までの過程も楽しむために、桜が開花を迎えるまでのどの段階にあるかを指数化した開花メーターを開発しました。
開花メーターには、各段階に応じて以下の3つの指数があります。
・覚醒率…休眠の指数。(花芽形成 0%~休眠打破 100%)寒いほど覚醒率は大きくなり、休眠打破に近づく。
・生長率…生長の指数。(休眠打破 0%~開花 100%)暖かいほど生長率は大きくなり、開花に近づく。
・満開率…開花後の指数。(開花 0%~満開 100%)暖かいほど満開率は大きくなり、満開に近づく。
参考文献

○気象庁, 1996: 新しいサクラの開花予想. 気象庁解説資料第24号.
○青野靖之, 守屋千晶, 2003: 休眠解除を考慮したソメイヨシノの開花日推定モデルの一般化. 農業気象, 59(2), 167-177.
○朝倉利員, 杉浦裕義, 阪本大輔, 杉浦俊彦, 弦間洋, 2010: サクラの満開日を広域で予測するモデル. 農業気象, 66(4), 269-277.

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