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東京で観測史上最速で桜開花、今年の開花傾向について(2020年速報)

2020年3月14日

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日本気象株式会社は、気象庁による2020年3月14日の東京の桜の開花発表を受けて、今シーズン東京で記録的な早さの開花となった要因について、検証を行いました。
東京で3月14日に桜開花、観測史上最速の開花に
11・12月の冷え込みによる順調な休眠打破と、それ以降の気温の高さによる驚異的な生長の速さが要因
3月14日に、東京で桜の開花が発表されました。 これは平年より12日早く、これまでの3月16日開花(2002年・2013年)の記録を更新し、東京で観測史上最も早い開花となりました。
今後は、東京で3月23日に満開を迎える予想です。東日本・西日本でも続々と開花し始め、3月末には東北地方南部に開花前線が到達する予想となっています。春先の気温が非常に高く推移しているため、全国的に記録的な早さの開花となるでしょう。また、盛岡・前橋・新潟・富山・金沢・福井など、東北・北陸・関東地方の地点でも開花の最早日を更新する可能性があります。
東京がなぜ全国で最初に開花し、記録が更新されたのか?
今シーズンは、全国的には暖冬(10~1月)だったものの、東京では11月から12月にかけては平年並かやや高い程度の気温で、冷え込む日もそれなりにあったため、休眠打破の遅れが3日程度(他の地点では概ね7~10日の遅れ)で済んだ見込みです。それに加えて休眠打破後(1月~3月)の気温が非常に高い状態が続くことで、生長スピードが加速されたため、観測史上最も早い開花になりました。
東京の気温の推移
東京と東日本の気温の平年差
全国的に記録的な早さの開花となる予想
今シーズンは全国的に暖冬・暖春の傾向で、暖冬で休眠打破が遅れたにも関わらず、その後の暖春により生長が早まったため、最終的には休眠打破の遅れを大きく取り戻す形となり、全国的に記録的な早さの開花となる見込みです。
東京と東日本の気温の平年差
桜の開花の仕組み
桜の花の元となる花芽(かが)は、開花前年の夏につくられ、まず休眠に入り、低温にさらされるほど休眠から覚めていき、やがて休眠打破します。そして、休眠打破以降は、生長段階に入り、気温が高いほど開花に向かって進んでいきます。 開花が早まるのに最適な条件は、
①秋から冬の寒さ(5~10℃)にさらされること  ②休眠打破後に気温が上がること
と言えます。
桜開花予想の精度検証結果
日本気象は、1月9日より全国約1,000か所の桜の名所の開花・満開予想を行っています。 東京の開花予想日は、第1回発表(1月9日)では3月19日で誤差5日、第2回発表(1月23日)では3月18日で誤差4日と、1月の段階でかなり早く開花する傾向を予想できていました。さらに、第3回発表(2月6日)以降は、誤差2日以内で予想できていました。
東京の気温の推移と平年値との比較
日本気象の桜開花・満開予想
日本気象は、今シーズンは1月9日より全国約1,000か所の桜の名所の開花・満開日の予想を行っています。
天気防災サイト「お天気ナビゲータ 桜ナビ」
アプリ「桜のきもち」(無料) App Store / Google Play
最新の開花・満開予想
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