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エネルギー需要予測のコンペティション「GEFCom2017」世界大会にて国内初の優勝

2017年6月27日

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日本気象株式会社は、電力需要予測の国際コンペティション「GEFCom2017(Global Energy Forecasting Competition 2017)」において、第一位になりました。同コンペティションにおける国内の受賞は今回が初めてです。
GEFCom2017
Tao Hong教授(左)と弊社スタッフ
日本の電力システムは、大きな変革期を迎えています。2016年4月より電力小売が全面自由化され、一般の消費者も電力の購入先を選べるようになりました。また、2020年には電力の発送電分離が予定されています。住宅や工場などで発電された太陽光や風力などの電力を集約しながら、エネルギーを効率的に利用するスマート社会を推進する上で、発電量や需要量の予測のニーズは増大しています。
当社は、再生可能エネルギーの普及が進む欧州にオフィスを構え、独自のノウハウを蓄積してきました。高精度の気象予測と機械学習の技術開発に取り組み、新しい電力システムに必要な予測サービスに力を入れています。
GEFCom2017について
「GEFCom2017」は、ノースカロライナ大学Tao Hong教授が主催し、IEEE Power&Energy Societyが後援する、電力システムに関する需要予測の精度を競う世界最大のコンペティションで、これまで2012年と2014年に開催されました。今大会は昨年秋から行われ、世界中の企業や研究機関から約100チームが参加しました。授賞式は2017年6月22日にオーストラリアのケアンズで行われました。過去の上位入賞は、フランス電力の研究開発部門や英国ケンブリッジ大学、米国のデータ解析企業などです。
日本気象は技術力の向上を図るため、社内チーム「QUINKAN」を立ち上げ当大会に参加いたしました。チーム「QUINKAN」は予選を勝ち抜き、4月中旬から1か月間行われた上位12チームによる決勝戦で、実在する電力ネットワークにおける1年分の電力需要量を予測する、難易度の高い課題に取り組みました。
電力需要量は気象条件に強く依存します。日本気象は未来の電力システムに必要な予測技術の開発に取り組むと共に、気象データ解析や機械学習などで培った技術を用いて、電力システムのみならず、エネルギー気象に関わる幅広いデータサイエンス分野での活用を目指します。

IEEE Power&Energy Societyについて

IEEEは世界最大の電気工学・電子工学に関する学会で、Power&Energy Societyは、電力業界の情報交換、設備やシステムに関する標準策定、教育を行う世界最大の技術フォーラムです。