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メテオドローンによる高度1200mの気象観測の実施について

2019年7月26日

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日本気象株式会社は、Meteomatics AG(本社:スイス)の気象観測用ドローン「Meteodrone(メテオドローン)」を使用した、国内初となるテストフライトを、2018年12月11日に群馬県前橋市で実施しました。Meteomatics AGの技術者同席のもと、これまで観測が困難だった高度1,200mまでの目視外のドローンによる気象観測を実施しました。その結果について報告します。
日本気象は昨年Meteomatics AGと基本合意契約を結びました。今後、気象観測技術の向上と普及を目的として、国内外の幅広い分野での「Meteodrone」の活用を目指します。
気象観測用ドローン「Meteodrone」試験飛行報告
2018年12月11日(火) 群馬県前橋市にて、気象観測用ドローンMeteodroneの試験飛行を実施しました。当日は穏やかな天気に恵まれ、20人を超える各方面の研究者や報道陣が集まりました。 Meteodroneによって地上高度1200m(海抜高度1700m)までの鉛直飛行を繰り返し、上空の気温・相対湿度・気圧・風速・風向の鉛直分布を、1時間に3回測定することに成功しました。測定データは、飛行中にリアルタイムで地上に送られ、また、着陸数分後には専用サーバで処理された結果を分析することができました。同じ場所でドップラーライダーによる並行測定も行い、風速・風向が良く合っていることを確認しました。

気象観測用ドローン「Meteodrone」試験飛行報告(pdf)
「Meteodrone」について
気象観測ドローン Meteodrone(メテオドローン)
「Meteodrone」は高度なセンサー技術と航行技術により、従来困難だった上空1.5kmまでの高密度かつ高精度な観測が可能な、世界最高水準の気象観測ドローンです。
毎年甚大な被害を与える豪雨や豪雪、竜巻や雷のような急激な現象、また空港や港湾での予測が求められる濃霧などについて、これまで精度の高い予測が困難でした。「Meteodrone」から取得した気象データを利用することで、これらの現象を高精度に予測できるようになるため、防災や航空管制などの気象予測の精度が厳しく求められる分野での活用が期待されます。また水域上空の気象観測も容易になるため、洋上風力エネルギー分野や臨海工業地帯からの大気汚染対策にも利用できます。「Meteodrone」は米国大気海洋庁(NOAA)の気象観測機器としての基準を満たしており、チューリッヒ空港など欧州における確かな実績を積んでいます。
【お問合せについて】
本件に関するお問合せにつきましては、こちらのお問合せフォームまたは、電話 06-6567-2222 にて承っております。