わが国では近年、「過去に経験のない」「想定外の」豪雨災害が頻発しています。平成30年7月豪雨では、本州付近に停滞した前線の影響により記録的な大雨となり、洪水や土砂崩れなどによって200名以上の方が犠牲となりました。このような想定外の豪雨災害が発生するようになった原因の一つに、地球温暖化の影響が挙げられています。前述の平成30年7月豪雨では、シミュレーションを用いた研究により、地球温暖化の影響で降水量が約6%増加していた可能性があることが示されています。
従来の水防災は、国や自治体の主導により、川から水が溢れないようダムや堤防を建設するインフラ整備が中心でした。しかしこれらのインフラは、設計当時の想定を上回る大雨にまでは対処できません。国土交通省も、「水防災意識社会再構築ビジョン」の中で、今後は「施設では守り切れない大洪水は必ず発生する」ことを前提に対策を進めることを明言しています。
洪水リスク、気象リスク対策
工場や物流施設などの洪水リスク対策を支援するため、日本気象では様々な地点の洪水リスクを調査し、レポートを作成してご提供しています。レポートでは、その地域での過去の洪水事例や洪水シミュレーション結果の分析に加え、近年の他の地域での災害事例や傾向などもご報告いたします。
また、洪水リスク以外にも、落雷、強風、結露など、様々な気象リスクの調査を行っています。